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3月に行われる名物行事として奈良県の修二会(しゅにえ)があります。これは奈良県で奈良時代に建立された東大寺で行われている行事の1つになります。
修二会の歴史
旧暦では1月に行われていましたが、明治時代に新暦になって2ヶ月のズレが生じたため現在では3月に行われるのが基本になります。この時期は、田植えをする時期としても知られていますが、現在では田植えをするときに豊作になるように願いを込めて行われたお祭りとされています。当時から、人間の食べるものは今の食べ物と異なり非常に限られたものでした。現在のように3食満足に食べることができるようになったのは昭和の中期位になってからです。実は、それ以前はほとんど3食を食べることなくあるいは全く食べ物にありつけない日も多かったといいます。そんな中で、米の存在は非常に貴重なもので、長期的な保存食としても利用されるのがポイントです。米の存在により、人々は飢餓から免れるようになりました。そのため、毎年豊作を願うことで人々が長生きできるようにと願いを込めたお祭りになります。
わがままな思いを持った人間の代わりに、お坊さんが懺悔の意味を込めて苦行を行う
具体的にどのような内容になっているかをみていくと、場所は東大寺二月堂とよばれるところがありますが、そこのご本尊には十一面観音菩薩があります。その菩薩様に対して東大寺のお坊さんが懺悔の意味を込めて苦行を行うわけです。人間は、高慢な生き物で日ごろからわがままなことをしていますが、そのような思いを持っている人たちの代わりに、お坊さんが執行を行い、結果的に方策を願うわけです。つまり、人間はわがままな生き物だけども、しっかりと懺悔するのでこれからも十分な食物を与えてくださいと言った願いになります。
現代では、このような非科学的な事は信じられないと感じている人もいますが、なぜかそのような行事に対して手を合わせる人も少なくありません。結局は、心のどこかで現代人も非科学的な内容を信じているといっても過言では無いわけです。
現代では、このような非科学的な事は信じられないと感じている人もいますが、なぜかそのような行事に対して手を合わせる人も少なくありません。結局は、心のどこかで現代人も非科学的な内容を信じているといっても過言では無いわけです。
松明を燃やす祭り”お松明”
この行事と合わせて、松明を燃やす祭りも行われます。東大寺の周辺で松明を燃やして人々の健康を祈るものです。これらを行うのは、練行衆と呼ばれるお坊さんになります。
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観客が直接松明を燃やすわけではありませんので危険ではありませんが、近づくと火傷する恐れがあるので近づいてはいけません。松明自体は、長さ7メートルで重さが70キロほどある大きなものになります。実は、危険と言いつつも松明から降り注ぐ日の光を浴びることによって健康になると言われている言い伝えがあります。そのため、積極的に松明の炎を浴びに行く人もいますが、あまり近づきすぎると危険になりますので、ほどほどにしておくべきでしょう。これらの行事に参加するお坊さんは、合計で11人と昔から決められています。11人とする理由が明確ではありませんが、昔からそのように定められているわけです。
開催期間は2週間ほど
毎年の行事は、1日だけで終わるわけではありません。概ね3月1日から11日位の2週間ほどの期間を経て行われることになります。この期間は毎日数時間も行うのではなく20分程度しか行いませんのでうまくタイミングを合わせて現地に行く必要があります。その中で、必ず平日の期間があるため少ないギャラリーの中でじっくり見たい人はあえて平日に行くのも1つの方法になると言えるでしょう。
参加するときの注意点
この行事に参加するときの注意点としては、あくまで宗教的行事のことを忘れてはいけません。つまり、行事がいくら盛り上がったとしても拍手をしたり大声を出して叫んだりしてはいけないわけです。つまり、通常のお祭りとは訳が違います。それに加えて、カメラで写真撮影をするのは良いですが、フラッシュ等はたかないようにする決まりもあります。